今回は株式会社Wediaの代表今井に、Wediaのビジョンや求める人材についてインタビューを実施しました。
運営メディアの実績、デジタルマーケティングの実力や人材輩出企業として実績のあるWediaは現在採用市場に於いて高く評価され、人気企業の仲間入りを果たしています。
実際に2020年10月1日〜2021年9月30日までの1年間で、1,639人の方から正社員採用の応募がありました。平均して365日、毎日4名〜5名が応募してきている計算になります。
ですが、働くことが出来る人はほんの一握りです。
300人応募があった中で採用が1人ということもある、人気難関企業であるWedia。
今回はそのWediaの中の話や、欲しい人材、今井代表が大切にしていることなどをWediaとしての今後の展望をご紹介します。
設立から5年という短期間で急成長を遂げたWediaで働くために、どのような素養が求められるのかについても迫ります。
インタビューは、まず会社の事業内容を聞いた後に会社の方向性、そして最後に求める人物像という構成で行われました。
事業内容と向かう方向性から必要とされる人物像は作られてくる為です。
Weida代表今井の経歴
最初に、今回インタビューをした株式会社Wediaの代表である今井の経歴をご紹介します。
- 早稲田大学卒業(2010年)
- 株式会社アイスタイルに新卒入社(2010年)
- 株式会社イトクロに入社(2013年)
- 株式会社Wediaを設立(2016年)
Wediaの変遷とビジョン
ーー求める人物像やビジョンについてを聞く前に、まず前提としてWediaにはメディア事業部とコンサルタント事業部がありますが、具体的にどんな業務を行っているのでしょうか?
メディア事業部は自社で運営しているメディアの改善や、サイト数値を元に改善を行いメディア運営をしています。
コンサルタント事業部は、自社で培ったノウハウを活かし、他社メディアのコンサルティングを行っている部署です。
コンサルタント事業部の中にはメディアの外側を作るメディア設計チームと内側を作るコンテンツチームがあります。
例で言うInstagramというプラットフォームを設計しシステム開発するチームと、Instagramの中の画像を作るチームのようなイメージです。
ーーWediaの掲げる「ユーザーの当たり前を作る」というビジョンが生まれたきっかけや経緯を教えてください。
もともとWediaを立ち上げるきっかけが、就活の際、メディアの仕事を将来の仕事としてやっていきたいと目指していたことです。
私が就活をしていた当時、メディアといえばテレビ・新聞・雑誌・ラジオという4大マスメディアでした。
しかし「これからは絶対にインターネットのメディアの時代が来る」と感じていたため、Webメディアの道を選択したのです。
化粧品の口コミサイトである『@コスメ』を運営している株式会社アイスタイルと『塾ナビ』を運営する株式会社イトクロで経験を積んだ後に、Wediaを立ち上げました。
2社とも未上場から上場を果たしメディアによる社会へのインパクトというのを感じ、自分も同じようにメディアを通じて社会をポジティブな方向に影響させていきたいと思ったことがきっかけです。
立ち上げ当初に掲げていたのは「日本全体に影響力を発揮するメディアをつくる」というコンセプトです。
小さなメディアではなく、影響力の大きいマスメディアをつくり上げる、というイメージでした。
しかし、実際に自社やクライアントの様々なメディアを運営する中で、自分が本当に関わりたい、「Wediaとして取り組んでいくべきメディア」とは何かを、深く考えるようになりました。
メディアと一口に言っても様々な種類があり、影響を与えているメディアには、日本経済新聞もあれば、食べログやYouTubeもあります。
Wediaがコミットしてきたメディアを振り返ると、どのメディアもユーザーの生活変容が起きるメディアを目指して動いてきています。
Wediaという会社の軌跡を振り返ることで、Wediaという会社に所属するメンバーも含めたWediaが目指してきたメディアを再定義することにしました。
その結果、設立当初の「日本に影響を与えるメディア」をより深く定義し「ユーザーの当たり前を生み出すメディア」をビジョンとして掲げるようになりました。
ーー「与える影響」の解像度を高めてきた、ということでしょうか?
そうですね。
例えば採用メディアの場合は、生活どころか人生が変わる選択に影響します。
『塾ナビ』であれば、どの高校や大学へ進学するのかといった進路に大きく影響するメディアです。
Wediaでは人生に大きく関わるほどのインパクトではなく、社会インフラとして自然と組み込まれていく存在を目指したいと考えています。
化粧品を買う際に『@cosme』をチェックしたり、料理をする度に『クックパッド』を見たりするように、頻繁にアクセスすることによって生活の一部が変わり続ける、というインパクトを与えるメディアを目指しています。
また、この考えに大きく影響しているのはOTOKAKEの存在です。
OTOKAKEは現在年間で数千万人が見るメディアへと成長し、マスと言っていいほどの影響を与えています。
音楽の良さを伝え、音楽が好きな人が増えるというだけでなく、今後はそこからさらに、ユーザーの行動にもインパクトを与えたいですね。
先ほど例に挙げた『クックパッド』であれば、レシピ本を読むという価値観から、インターネットでレシピを見る価値観へと変化させました。
Wediaが作るメディアはそういうものを目指していきたいと考えています。
Wediaの目指すメディアの在り方
ーー今後Wediaが新規事業をやるとしたら、どのようなことを考えていますか?
いずれはWebメディアを軸とした関連ビジネスを広げていきたいと考えています。
そこにはビジョンに掲げる「その事業を通してよりユーザーの当たり前をつくりたい」という考えが根幹にあります。
例えば、Wediaの運営しているサイトの1つに、フィットネスのメディアがあります。
このメディアであれば、メディアを軸に、パーソナルジムやサプリメントの開発・ECサイトでの販売、という形でビジネスを波及させていくことができるでしょう。
また、最近流行の兆しをみせている、パーソナルトレーニングが家でできるという動画配信サービスも考えられます。
社会環境が変化して、在宅時間が増えている中で、ジムに通ってトレーニングするという習慣が、家でフィットネスするという習慣に変容していく。
その変化のサポートをメディアを軸とした様々な事業で行うことができれば、Wediaの目指していることができるのではないかと考えています。
ーー仕事において今井さんご自身が大切にしていることは何でしょうか?
私個人の価値観で考えると、一番のベースには「メディアを通して社会に貢献したい」という考えあります。
メディアには社会的な認知を左右させるほどの、非常に大きな力があります。
こうした大きな力を持つからこそ、ジャーナリズムやメディアの責任は問われていますが、そこに正解はありません。
だからこそ、そのメディアに求められている役割や、そのメディアにとっての正解を常に提供し続けることが重要だと考えています。
OTOKAKEであれば、ユーザーに寄り添った、身近な音楽の提供を目指しています。これがOTOKAKEの正解であり、OTOKAKEが社会に求められている価値です。
OTOKAKEの正解にはプロの音楽家からの専門的な知識の提供は含まれていないので、これは別のメディアに任せます。
OTOKAKEに求められている正解を提供し続け、音楽の領域におけるユーザーの考え方を豊かにしたり、音楽との接点を増やしたりすることで音楽業界に貢献しています。
常に正解を意識し、そのメディアによって新しい価値が生まれるようなことに取り組むことが、貢献になるのではないかと考えています。
メディアづくりに必要な考え方
ーーWediaが重要な力として掲げる「結果主義・チームワーク・真摯」にはどのような思いが込められているのでしょうか?
「結果主義・チームワーク・真摯」はメディアに関連するビジネスにおいて重要だと分析した結果出てきた3つです。
メディアは構造上、複数の職種の人が関わってつくりあげるものです。
メディアをつくる前には設計図を書くディレクターがおり、さらにプログラマーやデザイナーというエンジニア部分に関わる人がいます。
出来上がったメディアをグロースさせるためにマーケターが存在し、成長したメディアを営業がマネタイズします。
このように複数の職種が関わるため、間違いなくチームワークが必要です。
そのチームワークを発揮するために、メンバーに求められる素養が、真摯であることです。
大きな会社やメディアであっても、実際に運営に関わる人数は少なく、少数精鋭であることがほとんどです。
そのため、1人あたりの責任は大きくなります。
その責任感やメディアが社会に与える影響の大きさ、社会的役割を理解し、業務へ真摯に向き合える力が必要です。
その真摯さをもったメンバーがチームワークを発揮して団結することで、結果が生まれるのです。
Wediaで働くメンバーはまずはベースに真摯さが求められます。
リーダーになるにはチームワークを生み出す力が必要となり、チームワークによって結果が生み出されます。
真摯なメンバーがリーダーの下、チームワークを発揮することで大きな成果が生まれるというスキームをWediaが大事にする「結果主義、チームワーク、真摯」という3つのバリューで表しました。
ーーメディア運営は少数精鋭になりがち、というお話がありましたが、それは業界の特性でしょうか?
これはいろんなところで話しているのですが、メディアは、大きい枠組みで捉えた時には、映画や音楽と同じ、コンテンツという存在です。
映画・音楽は特に顕著で、1人の天才が100万人の凡人を越える価値を発揮します。
例えば音大を卒業したばかりの10万人と、ベートーヴェンであればベートーヴェンの方が良い音楽が生み出せるでしょう。
映画であれば、黒澤明監督のような天才監督1人が設計した映画に価値が付随するのであって、黒澤明監督以外の監督が百人集まって映画を作っても、黒澤明監督の映画の100倍の価値にはなりません。
メディアで考えると、例えば新聞の構成要素は記者たちによって構成されます。
しかし、新しい新聞を作り出す場合、どういう新聞を発行するべきなのか、というコンセプトや設計は1人や3人といった少人数で行います。
メディアの生まれる元に辿れば辿るほど、少数精鋭になっていくのです。
Wediaも同じです。
少数精鋭で、ベースに光るものや優秀さを秘めている人を育成し、メディアを生み出せる天才をつくりたいという思いで取り組んでいます。
こう話すと天才見つければいい、という話になってしまいますが、ビジネスでは芸術分野ほどの飛び抜けた天才性は求められません。
蓄積された経験や優れた考え方によって良いメディアは生まれます。
その蓄積された経験や優れた考え方をWediaでは体系立てて、研修として一人ひとりのメンバーに渡しています。
Wediaの社風
ーーWediaは風通しの良い環境でしょうか?
自分の意見を言いやすい環境だと思います。
Wediaでは、アウトプットが「最高」といえるものになるように結果を重視して、皆が真摯さをもって業務に取り組み、常に一生懸命考えています。
そのため常に「最高」にできそうなアイデアや考え方を貪欲に欲しており、不要な感情や考え方はWediaには一切存在していません。
どんどん意見を出して、それを皆で判断していくため、むしろ意見を言うことが求められる環境ではないでしょうか。
多様性の中から洗練された「最高」のアイデアが生まれるのです。
とはいえ、誰かの意見そのままではビジネスとして成立しなかったり、メディアが崩壊したりする可能性があります。
そこのサポートもしっかりと行う体制になっていいます。
ーー風通しはかなり良い会社ということでしょうか?
風通しがいいというよりは、風になってください。
窓がしまっていても、中で風が巡回するくらいの風ですね。
外から入ってくるのではなくて、中から風を窓から出しています、というくらいに、意見やアイデアを出してほしいです。
とにかく、どうしたら最高になるかを一緒に考えて欲しいです。
Wediaにおける「成果を出す」とはどういうことか
ーー成果を出せば出すほど認められる環境ですか?
そういう環境に敢えてしています。
会社の成果制度を簡単に説明します。
成果は該当する役職の目標の達成率によって判断されます。
そしてのその目標は、今までの該当する役職者(リーダーの目標は過去のリーダー)の達成してきた目標をベースに設定されます。
役職における目標に対する成果が大きかったり、きちんと達成できていると判断された場合、次の役職に進んで給与水準があがったり、できる仕事の量が増えたりという形で評価されます。
達成できていなからと下がった事例はありませんが、その役職で他の人たちが達成できたものが達成できない場合は、その役職までで止まってしまいます。
また、月に1回成果に対する評価を行っています。
これは上司と人事部長による判断でおおむね決まっています。
全部で20段階ほど役職があり、テレワークとオフィスメンバーの内、オフィスにいる人達は、最低管理職のレベルまで上がるようにしています。
ーー役職が何段階もあるということですが、飛び級システムはあるのでしょうか?
そうですね、オフィス勤務の場合は基本的に一番初めは飛び級ではないでしょうか。
飛び級した後に徐々に自分の実力にあった役職に向けて一段階ずつあがっていきます。
目標を達成し続ける限りどんどん役職もあがり、どこかの目標が未達でとまったら、そこで役職はいったんステイ。
その目標が達成できるとまた次の役職へとあがってく、というイメージですね。
ーー入社した人の担当する業務はどのように決定していますか?
基本的には本人の意向をベースに決めます。
Wediaには一部営業や経理、人事担当者もいますが、基本的にはほぼ全ての人がマーケターかディレクターのような高付加価値の頭脳労働を求められます。
IT業界では、苦手なことを埋めるより、得意なことを伸ばした方が苦手なことも補完して大きい成果を出すとよくいわれています。
それと同じく、会社の方針としては得意なことをやってもらおうというスタンスです。
そのため、本人のやりたいことと、本人が得意であろうことの掛け合わせで業務を決定します。
会社設立時から培われた人材育成のノウハウ
ーーWediaではどんな風に成長できるのでしょうか?また、入社した正社員の方々が成長できる理由はなんでしょうか?
結論から言えば、成長させるノウハウがある、ということが大きいと考えています。
メディアとITのビジネスではどちらも優秀さが求められる業界です。
スタートから天才がいれば良いかもしれませんが、基本的には天才はいません。
だからこそ、入社した人を優秀な人材へと育成するスキームや仕組みが大切です。
Wediaにはそれがあります。
Wediaはデジタルマーケティングの会社です。数値を分析する仕事なので実際に過去に所属したメンバーの成長具合とそれに寄与した体験やマニュアル、仕組みを定量化して統計を取りました。
そして、実際に新しく作った研修を通してどう成長するかを効果測定しABテストを繰り返し続けた結果、今のようなスキームが生まれたのだと思います。
研修の期間としては、入社後1週間は集中的に研修のみを行い、その後1ヵ月間は実践型の研修を行います。
最終的には3ヶ月間かけて働き方やマインド、デジタルマーケティングの知識の習得、実践というシステム化された研修を受けてもらいます。
研修用マニュアルを自社で作成しており、動画とテキストの座学と実作業やテストで構成された膨大な量の仕組みがあります。
この合計3ヵ月間の研修を積むことで、ほとんどの人が優秀な人材(=メディアを運営するのに必要な素養を備えたマーケター、ディレクター)になれます。
実際にこれは外部にメディアプロデューサー研修支援としてサラリーマンの年収ほどの金額でコンサルティングメニューとして提供しています。
それを自社メンバーには無料で行っているというのが大きいと思います。
ーー会社にコミットする人が多いのは研修にあるのでしょうか?
そうですね、あとは社長との週1のミーティングや上司との毎日のミーティングにも成長を促進するノウハウがあります。
マニュアルだけでなく、実践経験や上司からの育成といったものがオーダーメイドで提供されることで、優秀な人を再現性をもって育てられ続けているのです。
Wediaではすでに、起業した人やWedia内で事業をドライブできる人材を何人も排出しています。
それぐらい洗練されたスキームを持っていると考えて貰って間違いありません。
先ほどもお伝えしたように、この研修制度は会社設立から5年間、効果測定と改善を繰り返して洗練されてきたものです。
優秀な人材を常に再現性をもって生み出せるよう、現在も継続して改善され続けています。
ーー未経験の人は入社する前に何を勉強するべきでしょうか?
研修体制は完全にこちらで作っているため、特筆して事前に勉強することは求めていません。
ただし、研修時に読んでほしい本がいくつかあるため、それを先に読んでもらうことはあります。
研修に含まれているものも有るため、入社前に読んでもらえれば、その分の時間を削ることができます。
その書籍の一部を以下に記載します。
・渋谷で働く社長の告白
・レバレッジ時間術
・人を動かす
・必携インターネット広告
・頭を「からっぽ」にするレッスン
この他には「休んでください」と伝えています。
オンとオフの切りかえは大切であり、オンで強く働くためには、オフで強く休んでもらう必要があります。
入社後は仕事と向き合う時間になるため、今のうちにいっぱい休んでおいてくださいと伝えています。
Wediaが必要としている人材とは
ーーWediaで働く人に、どのようなことを期待していますか?
メディアで働くことの責任感や、発揮できる影響力にやりがいを感じてほしいですね。
つまり、メディアによって社会をポジティブな方向に変えることに喜びを感じてほしいです。
その喜びをあまり感じられないという人は、Wediaに入ってもあまりいいことはないのではと思っています。
自分たちが作ったメディアによって社会が良い方向に前進し、便利や幸せを生み出せることに感動を感じてほしいです。
ーーWediaで働く面白さは何でしょうか?
少数精鋭だからこそ、「自分がメディアを通して社会を変えたという実感」が大きく得られることです。
Wediaで働いている人は、仕事に対して非常に真剣に向き合っています。
仕事に本気で、真剣に向き合う人達が一致団結した結果、社会に大きなインパクトを与えられた時の喜びはすごく大きくて楽しいですし、協力して1つのゴールに向かい、達成できた時の喜びは何にも代えがたいものです。
1人で成果をあげることも、もちろんいいと思います。
ただ、Wediaは100人で達成することで、喜びが100倍になる会社です。
目標を達成した時に、大変だったけれど達成できて嬉しいという、1人では得られない感動を掴むことができる会社だと感じています。
最後に
今回は株式会社Wediaの代表今井に、Wediaのビジョンや求める人材についてインタビューを実施しました。
インタビューを通して少しでも感じるものがあった人はWediaの扉を叩いてほしいと思っています。